常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

go for the jugular

先日行われたサッカーアジア3次予選 日本対ウズベキスタンは1対1の引き分けでした。
But Uzbekistan found Japan goalkeeper Eiji Kawashima in inspired form and after Shinji Okazaki leveled on what is becoming something of a happy hunting ground for the Stuttgart striker, Japan threw caution to the wind and went for the jugular.(DY 09/08/11より)
throw caution to the windは,throw ~ to the wind「~を勇敢にかなぐり捨てて(思いきったことを)する」という表現にcautionを目的語に置いたものです(『ジーニアス英和辞典』大4版,大修館書店)。ここでのcautionは文脈上「相手に点を取られるかもしれないから,まず守りに徹しようという注意」となると考えられます。このように困難に立ち向かっていくような表現として,against the wind「大勢に逆らって」もあるので覚えておきましょう。
go for the jugularは口語で「相手の急所を攻める,相手の弱点をつく」という意味です(『オーレックス英和辞典』初版,旺文社)。これはjugularの「頸部=首の部分」という意味から派生した「(人の)きわめて重要な所,急所」から来ていると考えられます。
どちらも戦争のような戦いであるW杯予選にはピッタリの表現です。(Sugiuchi)