常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

an ostrich burying its head in the sand

今やメキメキと力をつけている中国。日本をはじめ,各国に経済や政治など様々面で影響を与えています。JT online(11/07/10付)の記事Bending over to humiliate Tokyoから英語表現を拾っていきます。
It is high time for Japan to reconsider its changing place in the world in the light of the relentless rise of China. Its existing policy, which bears a close resemblance to a studied imitation of an ostrich burying its head in the sand, will no longer suffice. (前後省略)
今回の表現はan ostrich burying its head in the sandです。まずburyを引くと「…を埋める」以外に「(人を)…に(引き)こもらせる」とありました(『ジーニアス英和辞典』第4版,大修館書店)。ただ,ピタッとはまる意味がなかったため,ネットの方でも確認してみるとbury one’s head in the sandで「現実[困難・差し迫る危険]を無視している[を直視しようとしない・に立ち向かおうとしない・から逃げる]、知らぬふりをする、見て見ぬふりをする」と明記されていました(英辞郎on the web)。LDOCEでも語義を確認してみると,
bury in the sand : to ignore unpleasant situation and hope it will stop if you do not think about it.
とありました。この表現の語源は,ダチョウは危険が迫ると頭を砂の中に隠すところからきているとされていますが,実際,砂に顔を突っ込むような事はないようです。同サイトにはダチョウが草を食べる仕草を,人々が見間違えて生まれたとも記されていました。http://www.phrases.org.uk/meanings/80800.html
中国が力を持っている以上,日本も中国との関係を避けるのではなく,しっかりと見直す時期に直面しているのかもしれません。(ゼミ生 gacha)