常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

afraidの語源

先週,田邉研究室でいつものように勉強をしていた時のことでした。先生がふと…
「怖がるって英語で何と言うんだ??」
fear,freighted などが考えられますが,afraidがあるのも忘れてはいけません。ところで,afraidの語源は何でしょうか。
先生から「afeardという単語を辞書で引いてごらん」との一言で,辞書を引き始めました。しかし,私の手許にある辞書には載っていません。答えは先生が所有されているThe Oxford English Dictionary(SECOND EDITION)にあったのです(ちなみに先生は初版ももっておられますが、これらは山口の実家の納屋に...)。OEDによると…
afeard:used more than 30 times by Shakespeare, but rare in literature after 1700, having been supplanted AFRAID. It survives everywhere in the popular speech, either afeard or “feard” and has again been in poetry by W. Morris.
とありました。afraidの起源にShakespeareが絡んでいるのは驚きですね。先生は「昔はafeardという形で使われていて,それが音変化を伴って現在のafraidの形になった説が有力」とおっしゃっていました。
古典は敬遠されがちですが,素晴らしい表現の宝庫なのですね。ちなみに古典(classic)の語源はラテン語classicum(古代ローマ市民の6階級のうち「最高階級の」)から来ていると言われています(『オーレックス英和辞典』旺文社)。(ゼミ生persimmon柿生)