常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

「これ,やった!」の感覚#2

昨日のgacha先輩の記事「「これ,やった!」の感覚」に続き,私もまさに同様の体験をしました。
火曜2限のカーニー先生によるAdvanced Compositionの授業でのことです。昨日の教材は,native speakers of Englishが日本の電車について書いた文を集めたものでした。内容は特にラッシュアワー(rush-hour)での出来事です。その中に以下のような英文が出てきました。
This dapper little epitome of suburban reserve suddenly skips forward.
私が「これ,やった!」と感じたのはepitomeという単語です。この単語は,前日のゼミで田邉先生が"Sayuri Yoshinaga is an epitome of the Japanese womanhood."という例文を挙げて説明されていたもの。
epitomeとは『ジーニアス英和辞典』(第3版,大修館書店)によると「典型,縮図,権化」とあります。しかし,この辞書訳を当てはめるだけでは,上の英文は据わりがよくありません。ちょうど,その日ゼミにいらしていた田邉ゼミの卒業生&現職の英語教師であるSideshoreさんは「鑑」(かがみ)と訳されました。さらに田邉先生から,epi-は「後」,「追加」のことであり,-tomeは「切る」を表し,「圧縮している」,「切り詰める」→「摘要,縮図」になることも教えていただきました。
Compositionの教材に戻りますと,この場合のepitomeは「手本,見本」とするのが良いと思いました。
普段単語を覚えるために試行錯誤している私ですが,epitomeはその特徴的な発音から長期記憶に落ちていたようで,Compositionの授業ではすぐに知のネットワークがつながりました。単語を覚えていければこういった体験を多くできることを改めて気付かされた気がします。
明日はYori-moneyさん,お願いします。(ゼミ生 b.m.04:43)