1日「ぶり」?
研究室での「学び」は英語に留まらず,時として,日本語にも焦点が当てられます。昨日も田邉先生が疑問に思われた,朝のラジオ番組であったアナウンサーの一言をめぐって,「見つめる時間」がstartしました。
私たちは日本語の「〜ぶり」という表現をよく使います。しかし,その意味を改めて考えてみると,どこか違和感を与える場合があります。以下がアナウンサーの言った1文;
「ラミレス選手が1試合ぶりにホームランを放ちました。」
(因みに,「〜ぶり」は英語で,for the first time in〜というそうです。『スーパー・アンカー和英辞典』(第2版 学習研究社))
私なら完全に聞き流していた文です。(情けない。これでも日本人です…)言いたい事は分かります。しかし,ここで「〜ぶり」を使っていいのか正直分からない。
なので,辞書で調べてみると,意味は「時間を表す語に付いて,時日の経過の程度を表す」『広辞苑』(第六版 岩波書店)とありました。「久しぶり」という言葉からも「時の経過」が感じられます。試合間隔がたった1試合で,この「〜ぶり」を用いるのは,ちょっとしっくり来ない気がします。
私たちは,喋る時,意味の認識が曖昧のまま,話している事が多々あります。今回,田邉先生が与えて下さった「気付き」と,なろはすさんのエッセイの内容から,日本語という「ことば」をもっと大切にし,正しい知識を蓄えていきたいと思いました。(by gacha)