常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

rosyな想い

こんにちは。最近,日本語の表現にも少しずつ興味を持ち始めたゼミ生のgachaです。
先日,テレビを見ていた時,「薔薇色の人生」という言葉を耳にしました。このフレーズを聞くと,多くの日本人は,「幸せに満ちた人生」と解釈をするのではないでしょうか。実際,辞書で引いてみると,“薔薇色”には「幸福・喜び・希望などに満ちた状態」という意味がありました。(『広辞苑』第6版,岩波書店
では,なぜ「薔薇色」が幸せや喜びを意味するのでしょうか。その理由が少し気になり,辞書で調べてみることに。すると,roseには文化的背景として,「(1)最も美しい花とされ、人生の幸福・安楽などにたとえられる。」『ジーニアス英和辞典』(第4版,大修館書店)という記述がありました。roseの用例にも目をやると,a bed of rosesで「〔通例否定文で〕安楽な生活」(または,薔薇色の人生),come up rosesで「〈事が〉〔人にとって〕万事うまくいく〔for〕」などの表現がありました。これらから,その単語自体に「良い,心地よい」という意味合いが内在している事が分かりますね。
人生,生きてれば良いことばかりではない(Life is not all roses / is not a bed of roses?)のは確かです。しかし,将来に希望も持ちたいですよね。
 ”Act your age!”
大学入学直後(今を遡ること3年前…),初めての学科説明会で田邉祐司先生が最後に仰った言葉です。今を生きる。きっとその先に「薔薇色の人生」が待っているような気がします。(by gacha)