常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

stomping ground

新年明けましておめでとうございます。今日はサッカー天皇杯の決勝戦です。カードは鹿島アントラーズ清水エスパルス。両チームは元旦に国立競技場で3大タイトルの一つ天皇杯を賭けて戦います。天皇杯はアマチュアも参加し,トーナメント方式で争われるので,決勝戦まで道のりは長く険しいものでした。12/30付のDYには鹿島アントラーズFC東京の準決勝の模様が報じられています。

Koroki scored his fourth goal of the tournament from a penalty box scramble to deny Tokyo, who have been relegated in the J-League, their first trip to the final in their old stomping ground, the National Stadium.

注目したいのは,stomping groundです。stompは「足を踏み鳴らす,どかどか歩く」という意味ですか,stomping groundで「行きつけの場所,たまり場」となります(『オーレックス英和辞典』旺文社)。これはアメリカ英語でイギリス英語だとstamping groundとなります。

では,なぜ「どかどか歩く場所」が「行きつけの場所」となるのでしょうか。これはイギリス英語のstamping groundの方からみていくこととします。stampには「踏みしめる」のほかに,「[印象・感銘・個性など]を刻みつける」という意味があります(同上)。ここから文脈の要素を入れて「サッカーの歴史を刻む場所」=「サッカー選手の行きつけの場所,国立競技場」となったと考えられます。

色々あった昨年も終わり,また新しい年が始まります。何かを刻める(stamp)出来る年にしたいものです。(ゼミ生 persimmon柿生)