常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

outfit(解答)

田邉先生からのご指名質問に挑戦させていただきます。
http://d.hatena.ne.jp/A30/20100911/1284172603
・Japan defender Atsuto Uchida had broken his toe during last week's friendly against Paraguay,
「つま先を骨折した」
breakは「[骨]を折る」という意味は周知の事実ですよね。しかし,骨は自分で折るものではなくて,折られるものですよね。そう考えるとHe had (got) his arm broken.などのような形の方が適切なのかもしれませんが、英語にはI built my house.やI cut my hair yesterday.など、使役的にいわない場合もあります。面白いですね。
・making his return for Schalke 04 uncertain, the Bundesliga outfit announced Thursday.
ブンデスリーガ関係者」
the Bundesligaはドイツサッカーリーグの総称です。outfitは「装備一式,衣装一そろい」という意味もありますが,ここでは「(同じ活動に携わる)一団の人々,グループ,チーム」という意味がしっくりきますね(『オーレックス英和辞典』同上)。
・ahead of Friday's match at first-place Hoffenheim.
「現在首位を走っているホッフェンハイムのホームでの試合に先立って」
first-placeは「第1位」という意味で,可算名詞でも不可算名詞でもあります。ここはatがあるので、ホッフェンハイムの本拠地でという意味になります(『オーレックス英和辞典』同上)。
・Uchida, who just signed with the team this summer from J-League first division champions Kashima Antlers, had to come off with one minute remaining 「試合時間1分を残してピッチを後にしなければならなかった」
come offは「[場所など]を去る」という意味があります(『オーレックス英和辞典』同上)。
・during the Sept. 4 victory over Paraguay citing pain in his left foot.「左足に痛みを訴えて」
citeには「引用する」のほかに「…に〈証拠・理由として〉言及する,…を〈例として〉引き合いに出す」という意味があります(『オーレックス英和辞典』同上)。
acting coach Hiromi Hara said he did not believe the injury to be serious.
原博実監督代行」
actingで「臨時の,代理の,代行の」という意味になります(『オーレックス英和辞典』同上)。監督というとsupervisorが思い浮かびますが,サッカーでは主にcoachが使われます。
・but an injury of any kind is the last thing Uchida needs
「内田が最も恐れていた事」
受験英語のYou are the last person I expected to see here.「まさかここであなたに会うとは思わなかった。」のように,the lastを使って否定を表す用法がここで使われています。
・as he tries to win Magath's confidence in the early going of his first European season.
「マガト監督の信頼を勝ち取る」
confidenceには「確信,自信」のほかに,「信頼,信用,信任」という意味があります(『オーレックス英和辞典』同上)。信頼という意味の英単語にはbelief,faith,trust,convictionなどが挙げられますが,confidenceにはfaithほど絶対的でなくでも,信頼できる十分な根拠があることをほのめかすようなニュアンスがあります(『オーレックス英和辞典』同上)。
私は鹿島アントラーズのファンなので,このニュースは非常にショッキングでした。内田選手の一日でも早い復帰を願います。(ゼミ生persimmon柿生)