常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

第3回くわな生き生き教研 感想記

またまた田邉先生のworkshopに同行させていただいた幸せ者の小山本です。今回は「第3回くわな生き生き教研,授業研究部会(中学校英語)」です。会場となった桑名市立長島中学校は,校舎の瓦屋根とオープンスペースを採用した教室が特徴的な学校でした。研修は以下のような流れで進められていきました。
1. 研究授業
2. 授業に関する協議
3. 田邉先生のworkshop
田邉先生がされたworkshopの内容が気になる方が多いと思いますが,今回の感想記は,長島中学校のI先生が行った研究授業について書かせていただきます。
授業後の協議でも話題になりましたが,I先生の授業で特徴的だったのがprojectorの使用です。WUが終わると,(電子ではない)黒板に先生お手製のスライド教材が映し出されました。これまで,研究会などのworkshopに参加したり,田邉先生が講師を務められる研修に何度か同行させていただいたりして,現場の先生の授業を見させていただく機会がありましたが,(電子黒板が設置されている場合は除いて)中学校の先生が自身のprojectorと手作りの教材を使って授業しているのを見たのは初めてです。
プリントや教科書を用いた場合は目線が下に向いてしまいがちな単語の確認も,projectorを使うことで目線が自然と前を向き,repeatする声も比較的出ていたような印象を受けました。また,そのprojectorはremote controlが可能なものであったので,I先生は機会を操作しながら教室を動くことができました。そのため,授業の開始や単語の確認など,まるで生徒の輪の中で授業をされているようで,教室での雰囲気(rapport)作りにも一役かっていたように思います。教師が教室を動くのは何も机間指導だけではない,現場の先生方にとっては当たり前のことかもしれませんが,自分にとってはまさに目から鱗でした。
I先生によれば,projectorの定価は20万円以上。「貯めていたお金が吹き飛んだ」というI先生のコメントの通り,決して安い買い物ではありませんが,「生徒のためによりよい授業を」という先生の信念が伝わってきました。
自分も現場に出る際にはprojectorを購入して,授業に取り入れるつもりでしたので,その意味でもI先生の授業は大変参考になりました。授業を公開してくださったI先生をはじめ,昨年に引き続き同行の許可をくださった研究部会の先生方,そして,同行させていただく機会,現場の先生の授業を見る機会,人前で話す練習の機会をいつも与えてくださる田邉先生。本当にありがとうございました。(院生 小山本)