常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

silver grasses bearing spikes

相変わらずの猛暑日が続いていますが,暦の上では9月に入りました。足音は聞こえませんが,秋は少しずつ近づいていることでしょう。今日,研究室では「ススキ」を英語で何と言うのかが話題になりました(いつも通り,きっかけは田邉先生の発問からです)。
さっそく和英辞書で調べてみると,Japanese pampas grassがありました(『スーパーアンカー和英辞典』第2版,学習研究社)。この他に田邉先生が教えてくださったのがsilver grasses(ススキ、通例、複数)です。また,学名はMiscanthus sinensisといい,加えて日本のススキはJapanese silver grassesと言います(英辞郎on the WEB)。
さらに,先生の発問は続きます。秋になると実るススキの「穂」は英語で何と言うのでしょうか。先生が教えてくださったのはspikes(通例、複数)です。spikeには「(小麦などの)穂」(『プログレッシブ英和中辞典』小学館)という意味があり,また同時に別の植物ですが,spear「(アスパラガスの)槍状の茎(食用にする部分)」も教えていただきました。
さらに『スーパーアンカー和英辞典』(同上)で「穂」を調べると,earとありました。rice plants in (the) ear(穂の出た稲),The wheat has come into ear.(小麦の穂が出てきた)のように使います。よって穂の実ったススキでしたらsilver grass in (the) earあたり仮名と思いましたが、これはbearという動詞とのcollocationがよいみたいです。
ちなみに、田邉先生もご自身の体験から言及されていましたが,「英米人にはpampas grassesを見ても、日本人のような秋の風情は感じない。こおろぎなどの虫の鳴もしかり」とのことです(『スーパーアンカー和英辞典』同上)。(院生 小山本)