常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

実はおいしいheads-up

こんにちは。Persimmon柿生です。土曜日の午後にも関わらず,四銃士(Four Musketeers)は今日も田邉祐司研究室で勉学に励んでおります。そんな私たちに神様からのプレゼントでしょうか。先生へ届いたあるEnglish native speakerの友人からのメールをこっそり見ることが出来ました(許可しました—by UG)。そのメールにはこんな一文が…

Thank you for the heads-up.

今回は,個人情報を含んでいるので前後文脈は省かせていただきます。ここでは何にthank you なのでしょうか。Heads upを辞書で引いてみると,「気をつけろ;頭上に注意」とありました(『ジーニアス英和辞典』第4版,大修館)。しかし,上記の英文では動詞用法ではなく,名詞として使われているので文意が通じません。そこでさらに辞書に目を凝らして見ると,名詞的用法で「警告」と意味が載っていました(『ジーニアス英和辞典』ibid)。「警告をどうもありがとう」というのがメールの直訳として考えられます。「警告」という言葉に対し,得てして私たちnon-native speakerはnoticeを使いがちです。しかし,ここでのheads-upは“先取りのお知らせ”としての「警告」というニュアンスを含んでいるのです。試(私)訳として「先取り情報をありがとう」「前もってのお知らせに感謝」などが考えられます。田邉先生のメールにハッと頭(head)を上げている(up)先生の友人の姿が,このメールから感じ取れます。

英語だけでなくいろいろなことに目を向けていると,日々ハッとさせられることの連続です。その発見の一瞬一瞬を大切にしていきたいと感じた5月初旬でした。
(ゼミ生persimmon柿生)