常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

日本英語音声学会(EPSJ)関東支部 の感想(Starlight)

先日、早稲田大学で行われた日本英語音声学会に参加してきました。
 今回の学会は、音声学会ということで先生や大学院生の方々がそれぞれのアプローチで音声について発表されており、音声と一言で言っても様々な角度から捉えることが可能だという印象を受けました。

まず初めの講演は、音声を辞書と関連づけたものでした。辞書から得られる音声に関する情報として発表されていたのですが、ある単語を調べた際に実際得られる音声の情報は10個にも及びます。私は、そんなことなど全く知りませんでしたしそもそもこれまで辞書を引いて音声の欄まで確認するといったことはめったにやったことがありませんでした。発表された教授の方が、今の子ども達は単語を調べても発音のことなんて無視して単純に意味のみを見て満足していると仰っていましたが、私もまさにそのタイプだなと感じました。発音の方法以外にもアクセントの位置や文節音についても情報を得られます。英語の教師を目指しており、かつ英語を流暢に話せるようになりたいと思っている私にとって、発音の欄を見ないということは致命的なことだと感じました。

 辞書と音声について発表された方以外にも沢山の興味深い発表がされておりましたが、私が最も印象的だと思った発表は、現役の中学校教師の方によるものでした。その方の「これから英語の教師を目指す方は、音声を愛してください」という言葉はとても響きました。発表内容については、中学生が音声をどのように学びたいと思っているのか、どういった方法で効率良く音声を学ぶことが出来るのかというようなもので、実際の授業風景を映像で見せてくださったりして、教師を目指す身として参考になりました。それから、現在の教育現場で音声に対する指導をしっかり行っている学校は少なく、教師自身も自分の発音に自信がなかったり指導方法に不安を感じているという状況があるので、教師になって生徒の発音指導に自信を持ってあたるためにも大学生であるうちにしっかり音声について学ぶ必要があるということを強く実感しました。

 UG先生のご厚意で学会に参加させていただけるようになり、いくつかの学会に参加してきましたが、毎度新しい気づきや知識を得ることが出来ています。ありがとうございます。学会に行った数に比例して、私自身も成長出来ればと思います。先生、改めてありがとうございます。(Starlight)