日本英語音声学会 関東支部大会に参加して
まずは、貴重な機会を提供して下さったUG先生に感謝申し上げます。以下,感想です。
まず、S先生の講演で、高校生がどのように英語という言語を勉強しているのか理解できた気がします。フォニックスはおろか、それさえも教えられていない先生がいるとは驚きでした。そして、辞書の見方が分からない生徒の例を出し、今の生徒は、語の意味を覚えるだけで精一杯なのだと感じました。私は講演を聴きながら、「哀しいかな」と心の中で密かに思っていました。これは、教師の辞書の指導、音声的指導が成すべきところまで成されていないことを実感してきたからです。
音声を介さなければただの文字であり、言語とは本来、コミュニケーションのための手段であるからです。コーパス言語学の観点からも、SLAの観点からも私の意見はむべなるかなでしょうし、音声を介さずに英語を覚えるなど、無駄な努力だと思いました。
もう一点重要なことは、辞書に書いてあることがすべてではなく、辞書にはそれぞれ癖があり、自分が持っている知識などと比較しながら、半ばディベートのようなことを繰り返していくべきだと思いました。
最後の発表を聴いて感じたことは、音声学を少しもかじりもしないで教師になる人が多いという現状でした。教職志望の学生からも、「音声学なんて興味ないし」と言ったことを聴いたことがありました。私が察するに、音声学が必要ないと思っている学生が多いような気がします。特に音声学の諸現象など)は、例えば『英語教育用語辞典』などを見て知識を深めたり、図書館で調べたりして知識を深めたりするべきだと思いました。発音を教えられない教師が教壇に立つのはもうこれ以上,見たくはありません。(KT)