常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

Bucket list

もう一昨日になってしまいましたが、「金曜ロードショー」(NTV)で『最高の人生の見つけ方』がやっていました。この映画の原題は"bucket list"となっていました。普通に考えれば「バケツのリスト」ですが、もちろんそのままの訳ではありません。ではどのような意味を持つのでしょうか。ヒントは映画の中にありました。主人公は「死ぬ前にやりたい事リスト」の事を以下のように表現していました。
a list of all things to do before we kick the bucket"

kick the bucketはみなさんもご存知の通り、俗語で「死ぬ、くたばる、往生する」という意味(『ジーニアス英語辞典』第4版、大修館書店)ですが、urban dictionaryには" Phrase used to say someone is dead or has deceased. Term is derived from when suicides were common by a person preparing to hang themself, and used a bucket to stand on, and then kicked the bucket when suicide was desired."と定義づけがされていました。(cf.Ole' Charlie kicked the bucket today, we better prepare for his funeral.)
つまり首吊り自殺をする人が縄に首をかけるためにバケツの上に乗り、意を決する時にバケツを蹴り飛ばす行為が語源となっています。それが今では「死ぬ、くたばる」という意味でも使われるようになりました。そこからbucket listは「死ぬまでにやりたい事リスト」となるのですね。(EnDough)