常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

smart money

アメリカの大学バスケットリーグで26年間負け続けていたCaltech大学が,その不名誉な記録に終止符を打ちました。この快挙をDY(03/07/11付)が11面で以下の写真とともに報じています。

FINALLY, THE SMART MONEY’S ON THEM: Caltech’s Pan Wang, left, Ethan Boronson, Marcus Lucus (45) and Alex Runkel (33) celebrate after the Beavers’ 46-45 victory over Occidental. Even the school president ran on the court.
今回注目するのがthe smart moneyです。直訳すると「賢いお金」ですが,ここでは一体どのような意味なのでしょうか。『オーレックス英和辞典』(旺文社)を引いてみると,「情報通の投資家の投資金」と,アメリカ英語の法律用語で「損害賠償金,負傷手当」という二つの意味がありました。さらにsmart moneyからsmart streetという単語が思い浮かぶかと思います。これは「地べたを這うような,生きるための知識」,「人生の酸いも甘いも経験した」などという意味があります(田邉先生に教えていただきました)。この両者の単語の意味を合わせて,太文字箇所の訳を考えてみると
「ついに,損害賠償金が彼らのもとに」→「長年の努力が報われた」
のように,意訳出来るのではないでしょうか。ここでsmart moneyという単語が使われているのはCaltech大学がsmartな大学だからかと思われます。(ゼミ生 persimmon柿生)