常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

slurp up

今日はクリスマスですが,一足早く,大晦日の年越し蕎麦の話題を採り上げます。
Why not spend New Year's Eve totally soba?
Slurping up the history behind Japan's tasty tradition of yearend noodles
The yearend period, called shiwasu, is a really hectic time in Japan. Think of it as spring cleaning, Thanksgiving and the usual end-of-year activities all rolled into one.
http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/fg20101224f1.html
slurpには「飲食物をずるずると吸い込む(こと)」(『プログレッシブ英和中辞典』小学館)という意味があり,副詞のupを伴って,そばを「すする」という意味を表しています。Longman Active Study Dictionaryにはslurpでto drink something in a nosy wayとあり,英語ではeatではなく,drinkに分類されるようです。文化による見方の違いですね。また,英英の説明から,slurpは音(おと)がポイントになることがわかります。確かに蕎麦は静かに食べても美味しくないですし。
ちなみに,見出しにSlurping up the historyという表現がありますが,これは蕎麦を食べるときのスピード感をmetaphorとして用いていると考えられます。ただし,手元にある辞書にはslurpのこのような使い方は載っていませんでした。意味は「ざっと見る,概観する」あたりでしょうか。(院生 小山本)