常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

erstwhile

Telegraphにあったイギリス元首相のTony Blair氏のインタビューTony Blair: 'I'm basically a public service guy'から表現を拾っていきます。
Though erstwhile disciples are scuttling to distance themselves from New Labour's founding father, sackcloth and ashes are not his style.
http://www.telegraph.co.uk/news/newstopics/politics/tony-blair/7983655/Tony-Blair-Im-basically-a-public-service-guy.html
辞書で調べると,erstwhileで「〈人事が〉昔の, いにしえの, 往時の, かつての」とありました(『プログレッシブ英和中辞典』小学館)。しかし,この単語には注意が必要で,「現在は状況が違う」という含みがあるのです(『スーパーアンカー英和辞典』第4版,学研教育出版)。
つまり,距離を置いているdisciple(門弟)たちですが,かつてはそんなことはなかったのにというニュアンスが込められています。
ちなみにsackcloth and ashesですが,be in [=wear] sackcloth and ashesで「深く悔いる;悲嘆に暮れる」という意味があります(『プログレッシブ英和中辞典』同上)。(院生 小山本)