常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

take one's word for it

The Guardianに,海外から日本に来る観光客の旅費を無料にすることについての記事がありました。今回は,その記事Japan in bid to revive tourism after Fukishima nuclear disasterから英語表現を拾います。
Kobori said the agency had already invited more than 1,000 journalists and a travel industry executive in an attempt to reassure the world Japan is a safe destination.
"[We want them] not to just take our word for it, but to come and see for themselves how the Japan of today offers as memorable and diverse a travel experience as ever," he said.
http://www.guardian.co.uk/world/2011/oct/12/japan-bid-revive-tourism-fukushima
上の引用は,記事本文にある日本政府観光局の小堀守さんのコメントです。さて,コメントの中の赤字で示したtake one’s word for itについて考えてみたいと思います。『リーダーズ英和辞典』第2版によると,take[have] sb’s (bare) word for it (that...)の意味を「人の言うことを(額面通りに)信じて,(...を)本当のことだと思う」としています。つまり,小堀さんは,記事によると,観光客にただ安全な場所(a safe destination)であることを信じてもらいたいだけではなく,実際に日本に来て,今の日本が,今までのように思い出に残りさまざまな旅行の体験を提供していることを自身で見て確かめて欲しい,と言っていることがわかります。
この方針について税金の無駄遣いなどの批判などは多々あるようです。全額を復興費用や放射能除去作業に当てたら,日本に住む我々も少しは暮らしやすくなるのかな,とは思います。日本が本当に安全であるかどうかはわかりませんが,それでも旅行客が増えることで以前のように賑やかな日本の街が復活することを願います。(Othello)