常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

Hark who’s talking

今回は『ハリーポッターと謎のプリンス』から英語表現を拾います。
ハリーとロンはグリフィンドールのクディッチチームのメンバーです。しかしロンは自信がないため,なかなかいいプレーができません。そこでハリーは飲めば運が良くなるというFelis Felicsというポーションをロンの飲み物に入れるフリをしました。ロンと一緒にだまされたハーマイオニーは,Felis Felicsは違法だとして怒っています。
She looked scandalized. Bending so low that only Harry could hear her she hissed, “You should be expelled for that. I’d never have believed it of you, Harry!”
Hark who’s talking,” he whispered back, ‘Confunded anyone lately?”
Harkとは文語で「[人の話に](注意して)耳を傾けよ」という意味で,主に命令文で使われる単語です(『ジーニアス英和辞典』第4版,大修館書店)。例文としてHark at her.「彼女の言うことを聞いてごらん(あきらるから)」が紹介されています。ここからharkには「嘲り」のようなニュアンスが含まれていると考えることができます。
では,hark who’s talkingという形になると,どのような意味になるのでしょうか。WordReference. Comによると,Hark who’s talkingはLook who’s talkingやYou can’t talkと同義の表現とありました。これらの意味は「人のことを言えた道理か、君も大きな事はいえないよ」です(同上)。
http://www.wordreference.com/definition/talking
とても面白い表現ですが,16,7歳の少年が日常会話で使う表現とは思いませんね。(Sugiuchi)