常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

Throwing their weight around

昨日(02/03/11)は節分の日でしたね。各地のお寺では,有名人が豆まきに参加して,にぎわったようです。成田山新勝寺では,力士の大関把瑠都と関脇稀勢の里が豆まきに参加したようです。本日(02/04/11)のDYは以下のように報じていました。

Throwing their weight around
Estonian ozeki Baruto, right, and sekiwake Kisenosato, who upset yokozuna Hokuho in two consecutive tournaments, throw soybeans and peanuts Thursday at Narita Shinshouji temple In Narita, Chiba prefecture. The men were participating in a Setsubun bean-scattering ceremony to attract good fortune and dispersed about 860 kilograms of soybeans and 400 kilograms of peanuts over three occasions.
今回注目するのが,throw one’s weight aroundという表現です。weightは「重さ」が第一義ですが,ここでは「重要性,影響力」という意味で使われています(『オーレックス英和辞典』旺文社)。そしてthrow one’s weight aroundという形で「威張り散らす」とばり,権力の乱用を意味する表現になります。これは860キロの大豆と400キロのピーナッツというとても重い(weight)ものを投げる(throw)することと,我が物顔でどっしり構えている力士の姿(throw their weight around)を掛けていると考えられます。
最近は八百長問題で荒れに荒れている各界ですが,今回の豆まきで幸運を呼び寄せることができるのでしょうか。(ゼミ生 persimmon柿生)