常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

pony up 復習

裏ゼミで扱った記事から表現を紹介します。

Toyota ponies up $500 mil. for joint project with Uber
SAN FRANCISCO (Reuters) — Toyota Motor Corp. will invest $500 million in Uber to jointly work on developing self-driving cars, the companies said on Monday, a bid by both to catch up to rivals in the hotly competitive autonomous driving business.

(以下省略)

http://www.the-japan-news.com/news/article/0004691115

それがpony upです。名詞でponyは「仔馬」を表しますが、ここでは動詞として使われています。どのような意味を持つのでしょうか。以下で確認します。

ジーニアス英和辞典』第4版(大修館)には「(金を)支払う, 用意する」とありました。OEDには “pay a sum of money, especially as a contribution or unavoidable expense” と定義されています。

では、なぜこのような意味になるのでしょうか。Merriam Websterによると “origin unknown” とあり、詳しい語源はわかっていません。しかし、幾つかの諸説によると、ponyがイギリスでは25ポンドを意味する俗語であることから由来している、または昔は支払いや寄付の手段として仔馬を使っていたことが意味の語源になっているとのことです (The Phrase Finder)。

由来を聞いたとき、有名な西部劇『許されざる者』のワンシーンが思い浮かびました。それは、罪を負う代わりに、自分が所有している馬を差し出すというシーンです。馬が物納のみ印として使われていたのでしょうか。(amphibian)