常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

swashbuckling

カリフォルニアのディズニーランドで「パイレーツ・オブ・カリビアン 生命の泉」のワールド・プレミアが行われました。以下はMail.Online (05/08/11付け)の記事の一部引用です。

It's Cruz control! Penelope dazzles at Disneyland premiere of Pirates of the Caribbean: On Stranger Tides
Timbers were shivered at Disneyland tonight as a host of starry names gathered for the premiere of the latest swashbuckling Pirates of the Caribbean adventure: On Stranger Tides.

http://www.dailymail.co.uk/tvshowbiz/article-1384761/Its-Cruz-control-Penelope-dazzles-Disneyland-premiere-Pirates-Caribbean-On-Stranger-Tides.html

今回注目したのはswashbucklingです。辞書で調べてみたところswashbucklingには「(映画などが)(剣による戦いなど)冒険に満ちた」「<(物語・映画の)登場人物などが>冒険に満ちた」とありました(『ジーニアス英和辞典』第4版,大修館書店)。またLDOCEにはrelating to adventures in which people do brave exciting things and fight against their enemies with swordsとあり,例としてa swashbuckling tale of piratesがあります。映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」を形容するのにぴったりな単語ではないでしょうか。また,swashbuckleはswashbucklerの逆成語とあります(英辞郎on the Web)。逆成語については本ブログでも採り上げられているので,よろしければご覧ください。

http://d.hatena.ne.jp/A30/20100509/1273399917

今回はもう1つの表現にも触れます。本文中のtimbers were shiveredにも注目してみました。shiverには「(寒さ・恐怖などで)震える,おののく」「粉みじんに砕く」という意味があります(『ジーニアス英和辞典』同上)。さらにインターネットで調べてみたところ,Shiver my timbers. という表現を見つけました。そこでは「物語に登場する船乗りなどが、驚き・不信などを強調するときに使用する表現」とあり,「19世紀の小説でよく用いられて広まった特に、スティーブンソンの『宝島』(1883年)で海賊が使う句」とありました(英辞郎on the WEB)。プレミアは海賊がメインの話しである「パイレーツ・オブ・カリビアン」についてなので,意識して上記のような単語を使ったのだと考えられます。日本での公開が待ち遠しいですね。(ゼミ生 カメ女)