常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

greet

ゼミ生のpearです。前回に続き,今回も浜岡原発について採り上げます。以下はThe Asahi Shimbun(05/08/11付け)にあった記事見出しです。

Cheers, jeers greet Kan's policy on Hamaoka nuclear plant

http://www.asahi.com/english/TKY201105070138.html

注目する単語はgreetです。先のcheers(歓迎)やjeers(あざけり,やじ)とのつながりを考えると,この語を「〜に挨拶する」,「迎える」と訳してしまっては意味が完全には通りません。そこで『ジーニアス英和辞典』(第3版,大修館書店)を調べると,「〈態度・反応などが〉〈事〉に対して起る」とありました。加えて『OXFORD現代英英辞典』(第6版,Oxford University Press)も確認すると,[usually passive] to react to sb/sth in a particular wayという説明とともに,Loud cheers greeted the news.という例文が載っていました。以上のことから,「菅首相浜岡原発停止要請に賛否両論(が起きている)」が訳として適切かと思います。

余談になりますが,jeerは以前のブログ記事にも登場していたので下記URLもよろしければご覧下さい。(ゼミ生 pear

http://d.hatena.ne.jp/A30/20100625/1277440248