常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

“Cultivated”と“Broad”

日本英語音声学会とクイーンズランド大学英語学科主催の3日間にわたる第1回英語音声教育講座が終了しました。
http://d.hatena.ne.jp/A30/20100817/1282051150
研修全体に関しての感想はcamelくんあたりがまとめてくれると思うので,ここでは講座で気になった英語表現を採り上げます。
3日目の今日,講師であるDr. John Ingramの話の1つに,英語のaccentsがありました(ちなみに日本語でいう「アクセント」は音声学ではstressを指し,accentは「なまり」のことです)。そのときPower Pointに“Cultivated”と“Broad”という単語が写されていました。cultivatedは知っていたので,broadの意味は推測できましたが,辞書で調べてみました。
まず,cultivatedには「耕作された」という意味の他に「教養のある,洗練された」(『プログレッシブ英和中辞典』小学館)という意味があり,イギリスやその影響を受けたオーストラリアではupper classの英語発音を指します。これに対しbroadは「寛大な, 心の広い」という意味から転じて「⦅主に英⦆〈言葉が〉なまり丸出しの」という意味があります(同上)。
今回のレクチャーではなまりの強いオーストラリア英語を聞かせていただきましたが,正直文字を見てもあまり理解できないくらい,私たちが普段耳にする英語とは差がありました。(院生 小山本)