常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

titular

Camelくんに続いて,小山本もイチローネタでいきます。sourceはJT OnlineにあったIchiro's achievement testament to his driveという記事。
Famed Japanese baseball historian and author Robert Whiting made him the titular focus of his book, "The Meaning of Ichiro," and Ichiro famously moved a fan to hysterics with the slightest of touches in Seattle earlier this season.
http://search.japantimes.co.jp/cgi-bin/sp20100925jc.html
太字のtitularは以前,ブログでも田邉先生が採り上げられていました。
cf. http://d.hatena.ne.jp/A30/20100828/1282956904
その中で「久しぶりにこの単語に出会いました」と先生が述べられているように,このtitularは並の英語学習では知らないレベル単語の1つ。それが今回のイチロー関連の記事で再び出てきていたので採り上げることにしました。
titularは第一義に「名ばかりの」という意味がありますが,先生の記事どうように今回はどうやらもう1つの意味のようです。辞書で調べてみると「題名の,タイトルの;名前の由来になった」とあり,the titular hero of the book(その名が本のタイトルになった主人公)という例文もありました(『リーダーズ英和辞典』第2版,研究社)。
ちなみに同辞書によると,語源はラテン語でplacardあるいはtitleという意味するtitulusだそうです。(院生 小山本)