常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

イギリスのI suggest

今回はある授業で扱われた音声のスクリプトから英語表現を拾います。
イギリスの皇太子チャールズは一昔前,近代建築が進むことで昔ながらの建築物がなくなっていることに腹を立て,自分でテレビ番組を作成しました、そして以下の英文が番組最初のセリフです。
I would suggest that most of us are probably very proud of our country and feel there is something special about Britain−about our landscape, about our villages, our towns, and about those aspects of our surroundings which provide us with what we rather loosely call character.
ここで注目するのが,イギリス的表現です。
まずI would suggest thatですが,I suggest thatは「〜を提言します」という意味ですが,これは「〜」の部分を控えめに主張する時に使われる表現です。ここでは仮定法のwouldが使われているので,「もし提言させていただけるのであれば,させていただきたいのですが」というぐらい控えめな表現になっています。
続いてmost of usprobablyですが,これは文脈上チャールズ皇太子のコメントを「控えめ」にする役割を果たしています。なぜかと言うと,most of us are probably very proud of our country and feel there is something special about Britainとありますが,ふつうは国民全員(all of us)が絶対(definitely)自国を誇りに思うはずです。それをmost of usやprobablyが使われているところに控えめなイギリスらしさが見えてきます。アメリカでしたらwe are very proud of our country and 〜と言うと予想できます。
表現から見る英語の特徴はなかなか興味深いものですね。(Sugiuchi)