常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

catch-22 復習

 先日先生に教えていただいた、catch-22という表現を取り上げたいと思います。最初この表現を聞いた時にはなんのことかわかりませんでしたが、先生が「逃げられない」といった意味で使用されていたことはなんとなくわかりました。
 『ウィズダム英和辞典』を確認してみたところ、 catch-22 (situation)で「板ばさみ、ジレンマ;問題解決の障害となる状況や規則、落とし穴」とありました。この表現は米国の作家であるJoseph Hellerの小説の題名からきている表現なんだそうです。もう少し背景を知りたかったので、インターネットで検索してみました。英辞郎 on the WEBでは、「ジョーゼフ・ヘラー(Joseph Heller)の小説『Catch-22』(1961年)から。Catch-22アメリカ空軍パイロットに対する軍務規則の条項名。主人公は、「精神障害にかかっていることを理由に除隊を申し出ると、『自分で自分のことを精神障害と判断できるということは精神障害ではない』と判断されて除隊を認めてもらえない」というジレンマに悩む。」と語源が説明されています。I'm in a catch-22 situation (situation [position])「お手上げ[どうしようもない]状態です。」というような使い方をするそうです。
 この映画については全く知りませんでした。パイロットが関係してくる映画とのことなので、是非観てみたいと思います。(Blue Sky)

catch-22 - 田邉祐司ゼミ 常時英心:言葉の森から

larger-than-life 復習

North Korea's Kim Jong-un gets 'first official portrait'

North Korea has unveiled what's thought to be the first official painting of Kim Jong-un, lifting the leader to a new level of personality cult.

中略

The new larger-than-life artwork shows him smiling, looking slightly to his left, while wearing a Western style suit and tie.

以下省略

https://www.bbc.com/news/world-asia-46106393


今回気になったのは、larger-than-life です。文脈から、「実物より大きな、巨大な」と予測しました。以下で意味等を確認していきます。

まず、LDOCEで引いてみると、“someone who is larger than life is very amusing or exciting in an attractive way” とあり、『ウィズダム英和辞典』には「〈人・話などが〉(実際の姿より誇張されて)人目を引く、目立つ、重要に見える」と載っていました。

また、『オックスフォード新英英辞典』には、“He is a colorful character, larger than life, fun, friendly and always joking.” や、“But he can’t make himself larger than life, and neither can his cult follows, no matter how hard they try.” などの例文がありました。過去のブログにも多く取り上げられています。(Otoyo)

http://d.hatena.ne.jp/A30/20120313/1331609147:titlr

larger-than-life figure #2 - 田邉祐司ゼミ 常時英心:言葉の森から

恋話

ゼミ仲間と英語で会話していた時、「恋話」を英語にするとこができませんでした。どのように表現するのでしょうか。

はじめに思い浮かんだのがgirls talkです。『weblio 英和辞典・和英辞典』には「ガールズトーク, 恋バナ, 恋話」とありました。

UG先生にお尋ねしたところ、「恋話」は上述の表現で大丈夫とのことです。この関連表現(連想する表現?)としてはpajama partyがあるとご教示していただきました。『ジーニアス英和辞典』第4版(大修館)にはpajama partyで「パジャマパーティー<10代の少女(時に少年)がパジャマ持参で友人宅に集まり、泊まりこみで遊ぶ>」とありました。このような場面で取り上げられるトピックは恋話が多いのは洋の東西を問わないとのことです。さらにgirls' night、ちょっと年齢が上がってのladies' night outも押さえておきたいとのことです。

ゼミ仲間とは英語での会話を心がけています。自分の言いたいことが上手く伝わらない場面が多いです。しかし落ち込むのではなく、新しい表現を知ることができるいい機会と捉え、精進していきたいです。(amphibian)

crustacean 復習

昨日、UG先生と大学の敷地内を歩いていると、どこからやって来たのでしょうか、野生の川ガニ(Japanese mitten crab, Eriocheir)を見つけました。そこで教えて頂いた表現をここで紹介させて頂きます。
それが、”crustacean” /krʌstéɪʃən/ です。全く意味の見当がつかなかったため、『ウィズダム英和辞典』で意味を調べてみると、「甲殻類(の動物)(エビ・カニなど)」と載っていました。またLODCEには、 ”an animal such as a LOBSTER or CRAB that has a hard outer shell and several pairs of legs, and usually lives in water” と定義されています。crustが決め手です。

  

  
東海の小島の磯の白浜で、ではなく生田の丘のてっぺんで、
  美女、蟹とたわむれる。Morihiroは手ではつかめませんでした。


カニと言えば上述の ”lobster” や ”crab” しか知らず、それらが属する「甲殻類」をどういう英語で表せば良いのかなど、正直考えたこともありませんでした。
今回の経験を通して改めて、 ”incidental” な語彙学習の大切さを実感することができました。(Morihiro)

crustacean 復習 - 田邉祐司ゼミ 常時英心:言葉の森から
crustacean - 田邉祐司ゼミ 常時英心:言葉の森から

lugubrious 復習

今回は、私が取っているIntroductory Seminarで読み進めている本 “My Family and Other Animals” の中で頻繁に見かけた lugubrious /lʊˈɡuːbrɪəs/ を紹介します。初め、接頭辞の部類や派生語を連想しようと試みましたが、どうしても予測まで至りませんでした。以下で定義等、確認していきます。

最初に Oxford Dictionariesの力を借りると、“looking or sounding sad and dismal.”と載っています。

続けて Dictionary.comにて意味を探ると、“mournful, dismal, or gloomy, especially in an affected, exaggerated, or unrelieved manner.” と記載があります。

最後に Online Etymology Dictionaryを用いたところ、“expressing or characterized by sadness or mournfulness; doleful,” c. 1600, formerly, also lugubrous, from -ous + Latin lugubris ‘mournful’ …” とありました。

まとめると、lugubriousは「打ち沈んだ、悲しげな、哀れな」と解釈ができ、語源に関しては、ラテン語の lugubrisと 以前(1600年頃)の表記 lugubrousが結びついたことに派生するそうです。確かに、類義語を見れば「あ、なるほど」と理解できるものの、依然として書き言葉における英語の語彙の幅には毎回圧倒されます。ですが、これまで多少なりとも文学作品を通して晦渋な単語や表現を吸収してきたので、知識としての定着は最低限目指していきたいところです。(bro-taro-world @ Calgary)

cf. doleful, sorrowful

It's not just my day!

 昨日はバイトが上手くいかない日でした。このことを英語にして気分を晴らしたいと思います。

 私訳ではEverything went wrong.が思い浮かびましたが、ネットで調べてみたところほかに3つの言い方があったので、以下、確認していきます。

 1つ目はto add insult to injuryという表現です。そのままの意味では「傷口を押す」です。こなれた日本語にするならば「傷口に塩を塗る」と訳せると思います。LDOCEではto make a bad situation worse for someone who has already been treated badlyと定義されていました。

 2つ目はWhen it rains, it pours.です。poursとあるので土砂降りの雨であることが想像できました。インターネットで調べたところ、雨が降るときは一気にたくさん降るということなので日本語でいうところの「泣きっ面に蜂」という意味に相当することが分かりました。LDOCEにはused to say that as soon as one thing goes wrong, a lot of other things go wrong as wellと定義されています。

 最後はout of the frying pan into the fireです。詩人であるGermanicus Caesarが使ったことから広まった諺です。熱いフライパンの外から逃げられたかと思いきや、外も火事だったということに由来しています。「一難去ってまた一難」と訳すことが出来るでしょう。ちなみにLDOCEを見るとto go from a bad situation to one that is even worse と説明がなされていました。

 バイト自体は散々でしたが、そのおかげで3つも英語の表現を拾うことができました。何となくスッキリしましたし、結果的には良かったです。(rain)