常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

billow into

午後6時56分ごろに,鹿児島市桜島の昭和加工で爆発的噴火が発生しました。気象庁桜島の噴火警戒レベルを2から3に引き上げました。

A well-known volcano erupted Friday evening in southern Japan with a fiery blast that sent lava rolling down its slope.

Japan’s Meteorological Agency said Sakurajima on the island of Kyushu erupted at around 7 p.m.
Japanese television showed an orange burst out of the side of the volcano, near the summit, accompanied by lightning-like flashes. Dark gray smoke billowed into the sky.

http://www.japantoday.com/category/national/view/sakurajima-volcano-erupts-explosively-in-southern-japan

今回取り上げる表現は,“billow into”です。まず,“billow”を確認してみると,『ジーニアス英和辞典』(大修館書店)には,「〈炎・煙などが〉大波のようにうねる,勢いよく噴き出る」とありました。さらに,Merriam-Webster onlineには,“a moving cloud or mass of smoke, steam, etc”と記載されていました。雲にも使用することができるようですね。ここでは,“into”の後に目的語の“the sky”が使われており,噴煙が空に向かって勢いよく噴き出る様子が読み取れます。また,名詞には,「大波,うねり,〔the~(s)海〕」といった意味もあります。主に,文語として用いられます。

突然のニュースで驚きました。(Nao)

オレゴン通信

昨日,シアトルからオレゴン大学に入り,昨年の留学中に出来なかったアクティビティなどに参加しました。夜は、"Taiwan Night"というイベントに参加しました。台湾からの留学生たちが伝統的なダンスを披露したり、料理でもてなしてくれ,とても良い異文化交流の場となりました。

今日もまた、キャンパスに遊びに行き、久しぶりに会う友人達と食事をし、会話を楽しみました。留学中の友達が、その友達を紹介してくれたので、新しい出会いもあり、コミュニケーションを取る楽しさを実感することができました。

    

    


そういった会話の中で、新しい単語や表現をたくさん学びました。その中でも、単語の後にishという言葉を付け、〜ぽい、的なというカジュアルなニュアンスの表現をよく耳にしました。例えば、Let's meet up at 3ish. (3時頃に会おう)など,当たり前のことですが,英語で生活するということは向こうの方からことばがやってくることを改めて実感した次第です。(Akim)

year-ish - 田邉祐司ゼミ 常時英心:言葉の森から

No fear

名探偵ポワロ」の「コーンワルの毒殺事件」という話から表現を拾います。冒頭,エルキュールポワロ探偵事務所のポワロの部屋にて,ポワロの助手のヘイスティングスが何やら息を吸ったり吐いたりしています。ポワロの推理によると,彼がよく行くレストランで食べているインド料理が,彼の膵臓に負担がかかっているということでした。話していると,秘書のミスレモンが入ってきて,ハーブティーをポワロのために入れて来ました。今回は,そこから表現を拾います。

Ms. Lemon: Your tisane, Mr. Poirot.
Poirot: Thank you, Ms. Lemon. This is what you need Hastings.
Hastings: No, fear! I’ve tasted it.

ここのNo, fearは『オーレックス英和辞典』第2版(旺文社)によると,No fear!「⦅英⦆絶対にお断り;とんでもない(♥依頼・勧誘・提案などに対する拒絶を表すくだけた表現. しばしばおどけて用いる→No, certainly not!)」 (“certailnly not”— Cambridge Dictionaries Online)とあります。

tisaneは「チザン液《カミツレなど薬草を乾燥させたまたは摘みたての葉や花を煎じたハーブティ》」(Weblio)で,ポワロは「君も飲みなさい」とヘイスティングスにすすめています。でもはヘイスティングスはやんわりと断ったわけです。イギリスのドラマなので,このような表現が用いられているのかと考えました。(Kawada)

bang one's head against a (brick) wall

ヒースロー空港拡張のため、第三の滑走路を作る計画が進められていましたが、環境への配慮等の理由で見送られました。記事では、これを受けてのヒースロー空港最高経営責任者のジョン・ホラン=ケイ氏の反応が取材されています。

John Holland-Kaye: 'Expanding Heathrow has always been the only answer'

If not quite digging a third runway, Heathrow was at least expecting by now to know whether the government would allow it. But if the airport’s chief executive, John Holland-Kaye, feels like banging his head on Westminster’s walls after years of its sputtering process, he’s not showing it.
(中略)

http://www.theguardian.com/uk-news/2016/feb/05/john-holland-kaye-interview-heathrow-airport-expansion-third-runway-airports-commission?


本日は"bang one's head against a (brick) wall"を拾います。"bang"は名詞で「ドカン(バタン)という音」や「一撃、一打」を表します。今回のように、動詞では「ぶつける」という意味になります。(『Wisdom英和辞典 』第三版)今回の表現は、文字通りの意味ですと「煉瓦の塀に頭をぶつける」のような意味になりますが、まさにこの意味を由来とし「(口語) 不可能なことをしてむだ骨を折る 」や「不可能なことを試みる」の意味になりました(『研究社 新英和中辞典』) 。

Cambridge Dictionary On-lineでは"to try to do something that is very difficult or impossible to achieve and therefore causes you to feel annoyed"と定義されています。表現の中にある動詞"bang"だけでなく、"knock"や"beat","hit"を用いることもあります。以下、例文です。

I ​keep asking her not to ​park there but it's like ​banging your head against a ​brick wall.
(Cambridge Dictionary On-line)

the trick is to go for the easy stuff first, there’s nothing to be gained from knocking your head against a brick wall.
(Oxford Dictionary On-line)


記事の中では"against"ではなく、"on"が使われていますが、"bang against"と同様、"bang on"で「〜にぶつける」との意味が出ていましたので、記事にある形でも同じ意味になると考えて問題ないかと思います。
(Dew)

colossus #2

今年も5日から、毎年恒例となっている「さっぽろ雪まつり」が開催しました。

‘Attack on Titan’ colossus invades Sapporo Snow Festival

SAPPORO--A gigantic snow sculpture of a man-eating humanoid from “Attack on Titan” is one of the many attractions at the popular 67th Sapporo Snow Festival, which kicked off on Feb. 5.

The annual event features 208 snow sculptures, including a life-size bullet train, as well as the giant character from the popular manga series.

The main venue for the snow festival is Odori Park, which stretches about 1.5 kilometers east to west. Snow delivered in 6,500 5-ton trucks was used for the creation of the snow sculptures.

Among the creations at Odori Park are the colossal “Attack on Titan” character, as well as snow sculptures of the red-brick Hokkaido government building and clock tower, both tourist attractions in Sapporo.

http://ajw.asahi.com/article/behind_news/social_affairs/AJ201602050064

今回取り上げるのは、“colossus”という表現です。この単語をLDOCEで調べてみると、“someone or something that is extremely big or extremely important”と定義されていました。さらに『ジーニアス英和辞典』(大修館書店)でも確認すると、「巨像、巨人、巨大なもの、大国」といった意味が記載されていました。また、“the Colossus”と表記することで「アポロ神の巨像」を表します。ちなみに、この単語はギリシア語で「像、彫像」を意味する“kolossós”から派生しました(「goo辞書」)。(ninetails)

Persimmon 柿生講座#2「colossus」 - 田邉祐司ゼミ 常時英心:言葉の森から

サスクェハナ通信 Libero

今週は暖かい日が続き、雪も溶けてきていたのですが、週末にかけて徐々に気候が戻り、空気が冷たくなってきているように感じます。

今日は、ホストファミリーと楽しんだボードゲームについて報告します。

    

ゲームの名前は「marbles」といいます。すごろくのようなゲームで、サイコロをふり、出た目の数ずつ進めていきます。ビー玉を並べたところがスタート位置になりますが、最初は1か6の目が出た時だけしかビー玉を動かすことができません。1か6が出たら、1つだけコマを進めます。6の場合はもう一度サイコロをふることができます。外側を巡回していき、一周して戻ってきたら、自分の陣地に収めることができればそのビー玉はあがりとなります。すべてのビー玉を自分の陣地に戻せばプレイヤーはあがりとなります。

このゲームの厄介なところは、対戦相手がサイコロをふり、自分のビー玉のある位置と被った場合、自分のビー玉がふり出しに戻ってしまうところです。日本では見たことがないゲームだったので、興味深いと思いました。

ホストマザーがゲーム好きなので会話がはずみ、とても盛り上がりました。(Libero)

サスクェハナ通信 Asker

春期留学の報告です。

アメリカに来てもうすぐ1週間が経ちます。徐々にこちらでの生活に慣れてきました。

今回は大学の正規授業について書きたいと思います。

サスクェハナ大学のレギュラークラスは、ひとクラス30人ほどの少人数制で、先生と学生の距離がとても近いです。

先生が講義で「意見や質問はありますか?」と言われると指されなくても自発的に手を上げて質問をする学生が多いのが日本とは違います。

学生は先生に比べて早口で話すので、何と言っているか聞き取れないことが多いのですが、講義の内容と先生の返答と照らし合せて理解していきたいと思います。

話が変わりますが、馬などを飼育しているサスクェハナならではの物を通学路で見かけます。
それが silo(牛の牧草などの貯蔵庫)です。高い建物が周りにない所に立っているのでとても目を引きます。(Asker)

      

写真の高い建物がsiloです。

silo - 田邉祐司ゼミ 常時英心:言葉の森から
live in silos - 田邉祐司ゼミ 常時英心:言葉の森から

caked in#2

 インドの自動車オークションで,高級車が破格の安値で取引されております。上手く行けばポルシェを7,000ドルで購入できるかもしれません。ただし取引されている車は,2015年に発生した洪水で水浸しになっております。主に電気系統が使い物にならず,価値のある買い物になるのかはギャンブルであると書かれております。
 記事の中で気になった表現は"caked in"です。『Wisdom英和辞典第三版』(三省堂)によると「こびりつく,(乾いて)かたまりになる」などという意味がありました。同辞書には"caked with"という表現も同様の意味で記載されております。Oxford Dictionaries.comには"(Of a thick or sticky substance that hardens when dry) cover and become encrusted on (the surface of an object)"と定義されております。"cake"にこのような意味があることを初めて知りました。(Ume)

India's 'dead' car auctions: Where you can get a Porsche for $7,000

All around Mr Kumar and his fellow bidders - a gaggle of used car dealers, buyers and car rental operators - hundreds of cars are parked, end to end. There are hatchbacks, sedans and the much sought after luxury cars like Jaguars, BMWs and Audis.
Many of the vehicles are still caked in dry mud, and their interiors are mildewed and frayed. Two months ago, a soup of sewage and rainwater filled their insides as Chennai drowned in the worst floods it had witnessed in a century. Many of the vehicles swam aimlessly in the muddy water and died at odd angles; others simply floated and gave up in garages.
Under the unforgiving sun in Chennai's non-existent winter, this graveyard of cars is spurring many dreams and aspirations.

http://www.bbc.com/news/world-asia-india-35480800

caked in - 田邉祐司ゼミ 常時英心:言葉の森から