常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

Dear Abby: flinty adviser

人生相談コラムの名手 Dear Abbyこと、Pauline Phillipsさんが亡くなくなったそうです。早熟(?)だった私はDear Abbyを一卵性双生児のAnn Landersとともに、中学校以来ずっと読み続けていました(現在、Asashi Weeklyの偶数週に掲載されるAnnie's Mailnboxもたまに目を通しています)。

人生相談のコラムですから、当然、人間が生きている間に出会うであろう、ありとあらゆる問題が読者から投げかけられ、それに"大なたをふるう"彼女たちのペンの鋭さに魅了されたものです。

Ann LandersとDear Abbyは一卵性双生児で、一時お互いに連絡が途絶えたこと、それぞれが人生相談コラム専門の会社を作り、競い合っていたこと、Ann Landers、Dear Abbyともにそれぞれが抱えるコラムニスト集団のペンネームで(ちょうどTBSの時代劇シリーズ『水戸黄門』『大岡越前』などの脚本を手がけた「葉村 彰子」と同じ)、実際にはお抱えのライター集団が存在したこと、などはずっと後になった知ったこと。

それでも下手な三文小説を読むよりもはるかに面白く、大学に入ってからは、「Ann LandersとDear Abby表現集」と題した大学ノートに切り貼りをして、気になる表現を辞書風にまとめた思い出があります。何冊それが続いたのかは定かではありませんが、今は実家の倉庫のどこかに眠っていることでしょう。でも大切な、大切な思い出のノートです。

NYTの速報ではflinty adviserとあります。flintyは「電光石火の、冷酷な」と辞書にはありますが、本文に tart-tonguedとあるように、「一刀両断の」と訳しても差し支えはないでしょう。合掌。(UG)

Pauline Phillips, Flinty Adviser to Millions as Dear Abby, Dies at 94

Pauline Phillips, a California housewife who nearly 60 years ago, seeking something more meaningful than mah-jongg, transformed herself into the syndicated columnist Dear Abby — and in so doing became a trusted, tart-tongued adviser to tens of millions — died on Thursday in Minneapolis. She was 94.

Her syndicate, Universal Uclick, announced her death on its Web site. Mrs. Phillips had been ill with Alzheimer’s disease for more than a decade.

http://www.nytimes.com/2013/01/18/business/media/pauline-phillips-flinty-adviser-to-millions-as-dear-abby-dies-at-94.html?emc=na


http://en.wikipedia.org/wiki/Ask_Ann_Landers
http://en.wikipedia.org/wiki/Pauline_Phillips