常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

平成23年度神奈川県立体育センター研究発表会感想

本日,平成23年度神奈川県立体育センター研究発表会に参加してきました。学校体育は専門ではありませんが,「生涯スポーツ」「柔道必修化」など,体育にまつわる教育時事が注目されているので,見識を広める意味で行ってまいりました。プログラムは以下の通りです。ここでは基調講演について書かせて頂きます。

基調講演
  「これからの学校体育の目指すもの」 〜諸外国の動向をふまえて〜
鹿屋体育大学教授 佐藤 豊
1 「児童生徒の体力・運動能力に関する研究」(単年度研究)
神奈川県立体育センター 調査研究班 三浦 陽輔
2 「神奈川県総合型地域スポーツクラブの創設に向けた取組みについて」(単年度研究)
神奈川県立体育センター スポーツ推進班 大石 泰平
3 「新学習指導要領に対応した学習評価についての研究」(2年継続研究2年目)
神奈川県立体育センター 研修指導班 小川 雅嗣
4 「県内市町村におけるスポーツ振興施策等に関する調査」(2年継続研究2年目)
神奈川県立体育センター スポーツ情報班 奥津 賢一
5 「集団的達成の喜びを味わうフラッグフットボールの学習」
  −道徳の授業と関連を図った、チームワークとフェアプレイを重視する体育の授業−
綾瀬市立寺尾小学校教諭 上山 智也
6 「『技能』をイメージさせ、身体活動につなげるバレーボールの学習」
  −わかりやすい言葉を使った教え合い学習を通して−
横須賀市立岩戸中学校教諭 岸 洋平
7 「ろう学校生徒のコミュニケーションスキルを高めるバスケットボールの授業」
  −仲間とのかかわり合いを通して−
神奈川県立平塚ろう学校教諭 吉田 浩司 
*平塚ろう学校コミュニケーション事業
http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f370119/

講演は新学習指導要領の動向を簡単に説明,それから「知・徳・体」の「体」に移って行きました。体力や運動習慣の現状はというと,低下傾向にあると思われがちですが,平成22年度の調査によると,向上傾向にあるという結果が出ました。しかし,高校卒業後は低下していく傾向も同時に分かり,「生涯スポーツ」を目指す学校体育のあり方が問われているとのことです。ここで大切なのは学習モデルの変化である,と佐藤先生はおっしゃっていました。小学校は楽しさを味わい,中学校で教材を工夫して喜びを味わう、そして高校でスポーツの価値・多様性に触れるという流れです。
さらに諸外国との比較から,スポーツと教育を分離している国がほとんどで,日本のように部活動を行なっている国は類を見ないようです。ここに日本の学校教育の強みがあります。
以上から日本の学校体育は,「生涯スポーツを意識した授業の再確認」と「部活動の有効活用」が大事になってくると言えます。

今回の経験は,将来部活動の顧問をやりたい私にとっても大変興味深いものでした。今後も英語に限らず,学校教育関係の事柄についても学んでいきたいと思います。(Sugiuchi)