常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

Ode to the Contest

ご無沙汰しております。卒業生のcamelです。過日,大学で通訳コンテストが催され,ゼミ生の勇姿を見るべく久々に大学に足を運びました。
悪戦苦闘しながらも英語と日本語の二言語間を往復しながら必死にゲストスピーカーの話を訳出しようとする後輩の姿を見て大変大きな刺激を受けました。コンテストで受けた刺激を励みに,また一歩ずつ「学び」の歩みを踏み出していきたいと思いました。
ゼミ生の通訳は然る事ながら,講演の内容も大変勉強になる素晴らしいものでした。スピーカーのS先生は生徒のコミュニケーション能力を向上させるために今教育現場では「演劇的手法」が取り入れられているとおっしゃっていました。そのお話を伺った時,ある学校が「演劇的手法」を用いた教育を実践しているのを思い出したのでご紹介したいと思います。
その学校では「ドラマケーション」という演劇的手法を用いて生徒間の関係性構築を目指しています。このドラマケーションという言葉は英語の“drama”と“communication”が合わさってできた造語です。生徒は劇を通じてある役を演じ,他の役を演じる生徒と交流を図りながらverbalな表現力だけでなくnon-verbalな表現力も磨いていきます。最近の子どもたちはインターネットを通じて交信することが多く,なかなか面と向かって何か物事を表現することが苦手と言われています。しかし,自分を表現する場を演劇という空間内で用意することにより生徒は自分を相手に表現する方法を学ぶことができます。
「演劇」は結局最後まで「演劇」であって,真のコミュニケーション能力構築には繋がらないという声も確かにありますが,人と人の心が触れ合い,相互に交流する機会を設けるだけでも「演劇的手法」はコミュニケーション能力向上のために一役買っているように思えます。その学校がドラマケーション発表会の報告を行っているので詳細はそちらをご覧下さい。

http://www.sagamiharaseiryo-h.pen-kanagawa.ed.jp/drama.html

普段味わうことのできない知的な時間をありがとうございました。(Camel)