常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

2011年度通訳コンテストを終えて(Sugiuchi)

昨日,専修大学において2011年度通訳コンテストが行われました。このコンテストは4年生の卒業研究の一環として毎年行われているものでして,彼らにとっては約2年間ゼミで学んできたものを存分に発揮する場でもあります。
今回のコンテストは以下の順番で進められました。
1.開会式
2.英日通訳
3.日英通訳
4.閉会式
英日通訳では先生の友人であるMr. R.CがJapanese Communication Styles as I can seeという題目のもと,約40分間お話し下さいました。そして4年生は約5分間の持ち時間の間,英語を逐次で日本語に通訳していきます。Mr. R.Cは「言葉と文化は密接に絡んでいるため,ただ単語や文法を学んだだけでは不十分である」と仰っていました。日本での生活が長いMr. R.Cはこのことを様々な経験から学んだそうです。例えば「ちょー」というveryに相当する日本語を目上の方に使ったところ,「この言葉を目上の人に向かって,もう二度と使ってはいけない」とお叱りを受けたそうです。
日英通訳では毎年お世話になっている坂本先生に「学生のコミュニケーションの仕方」をお話いただきました。4年生は日本語から英語に通訳するのですが,坂本先生の知的な日本語をどうかみ砕いて英語にするかを必死に考えながら訳出していました。坂本先生は昨今の多様な社会において,コミュニケーション能力をはぐくむことはとても重要視されていると仰っていました。特に「相手に共感する力」「受け入れる力」は外せない重要な項目だと言うことです。
英日・日英の通訳を終え,
1位:Shoheiくん
2位:Pearさん
3位:To To Toくん
がそれぞれ受賞しました。受賞した4年生はもちろん,それ以外の4年生も一生懸命頑張っていました。このコンテストを通してまた一つ人間として大きくなったのではないでしょうか。最後に田邉先生は,meta cognitive strategyの大切さを説かれていました。スピーカーは何を話しているかという根底を流れるものを捉える力を養ってほしいというのが先生の4年生に向けたメッセージでした。
最後になりましたが,今回のコンテストにゲストスピーカー・審査員として参加してくださったMr. R.C,坂本先生,横瀬先生,小林先生,お手伝いをしてくれた他ゼミの学生さん,そしてお忙しい中駆けつけてくださった方々に感謝申し上げます。(Sugiuchi)