常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

田邉祐司ゼミ'10夏合宿 3年ゼミ生の振り返り(カメ女編)

今回の合宿では3年生が1人1つずつアクティビティーを担当しました。私はその中でImpromptu Speechを担当させていただきました。Impromptu Speechとは,まず,グループに分かれ,その中で順番を決めて1人ずつ2分間のスピーチを行うのですが,ただのスピーチではありません。お題が書かれた紙を引き,そのお題について1分間考えた後,2分間スピーチをしなくてはなりません。いわゆる「即時性」が求められるスピーチなのです。その後feedbackの時間をもうけ, 自分のスピーチを振り返ります。
今回初めてアクティビティーの進行を1人でやらせていただきました。元々緊張しやすい私にとって,先輩方や先生の前で何かを1人でやるという事はとても緊張する場面となりました。それでも先生や先輩方,皆さんの協力があったお陰で何とか最後まで通すことが出来ましたが,反省点は多く残りました。
特に反省すべき点として挙げられることは, 緊張してしまったため英語が棒読み,指示が遅い,声が小さいということです。
このアクティビティーを通じて特に学んだ事は,「自分の殻を破る」という事です。3年生は皆,自分と同じ緊張の中,堂々とアクティビティーを進めていく姿がとても印象的でした。以前,田邉先生から「卒啄の機」という言葉を教えていただいた事があります。この言葉は碧巌録(へきがんろく)という禅の書の中に出てくる言葉で,逃したらまたと得がたいよい時期という意味です(『広辞苑』第5版,岩波書店)。「卒」ひなが内側から殻をつつくことと,「啄」親鳥が外側から殻をつつくことを指します。これらが合わせてなされたときに,卵はうまく孵ることが出来るので,親鳥の突きが早くても遅すぎても,雛鳥は上手く孵ることができません。つまり,親鳥とひなの息がぴったり合わないと,物事が上手くいかないのです。このような起源から来た言葉が「卒啄の機」です。自分から殻を破ろうとしなければ誰も気づかず,暗闇の中で何も得ずに終わってしまうのですね。
もっと自分から英語を話す事,自分の知っている単語を使って話す努力をするなど,自分から殻を破る努力をする姿勢を示し,今回のアクティビティーでの反省点を改善していきたいと思いました。恥をかいても失敗しても, しっかりと自分なりに殻を突き破る姿勢を示して英語に向き合っていこうと思います。(ゼミ生 カメ女)