常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

chow

日本の伝統である相撲界が,様々なスキャンダルにより世界各国の注目を浴びています。8/14/10付けのTIMEではCleaning Up Sumoという見出しの記事で取り上げていますが,今回はその記事で見つけた表現をご紹介します。

Granted, Yamada’s top wrestlers shrug when asked about the hallowed nature of sumo. What they like is a good grapple. Plus, they get to chow down a kilo of rice a day, along with hotpot, fried chicken, potato salad,…

ここで採り上げるのはchowという単語です。文脈から想像できるかと思いますが,アメリカの口語で「(がつがつ)食べる」という意味です(『オーレックス英和辞典』旺文社)。そして名詞ではchow chowで「(中国原産の中型犬)チャウチャウ」や「食べ物」とあります(『同上』)。

chow「食べ物」は第二次世界大戦後にはやった言葉で,その語源説としては2説あります。1つは,西部の鉄道で働いていた中国人が「チャウ」(料理方法の炒=chao、炸=zha)という言葉を使っていたという説。もうひとつは中華漬けのchow-chowからという説です(英辞郎on the WEB)。

ちなみに,犬名の「チャウ」は中国語でソリの意と言われる説と,東印度会社の船がヨーロッパにこの犬種を運ぶ際に積み荷の明細を書く時「他の雑多なもの」として普段から使用されていた用語「チャウ・チャウ」に由来するとする2説があるようです。(ゼミ生persimmon柿生)
http://www.dogfan.jp/zukan/non_sporting/chowchow/index.html