常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

camel教育実習報告[総括]

中学校で2週間教壇に立たせてもらって気づいた事があります。
それは「生徒間の学力の差」です。プリントを一題解かせるにしても,それは教師の悩みの種です。ある生徒はその問題を1分もかけずに処理してしまいますが,ある生徒は教師の手助けがないと解けません。ある生徒は促しても解こうともしません。
板書にしても同じことが言えます。生徒によって書き写す速度が全く異なるのです。板書した後に机間指導をしながら様子を伺うとすぐにわかるのですが,ある生徒はすでにノートに書き写し終え,とても暇そうにしていますが,その一方で,長めに時間をとっても必死にノートを取っている生徒もいます。ある生徒はノートすら取っていません。
こういった違いから生徒を十把一絡げに扱うことはできないのです。また,教師が全体の奉仕者である以上,自分の主観である生徒を見捨てるわけにもいきません。ここに学校教育の「難しさ」があるように思います。
今中学校では盛んに習熟度別授業が取り入れられています。生徒は自分に合ったレベルで勉強ができるため生徒は効率よく学習を進めることができるというメリットがあります。しかし,同時にデメリットもあり,幅広い生徒間の学び合いも奪ってしまう可能性も考えられます。昔はテストの出来る友達から勉強を教えてもらうのがよく見られましたが,今は学力のレベルが均一されてしまっているため,学び合いの場がなくなってきているのかもしれません。
いずれにせよ中学校で起きている「学力の差」をどのように縮めて行くのかが教師の見せ所だと思います。自分は未だにその術を見いだせていません。自分はその現実を垣間見ることができただけなのです。(ゼミ生 camel)