white-livered
前回の投稿からだいぶ日が空いてしまいました。申し訳ございません。正規授業が始まってそろそろ一か月が経ち、エッセイやテストが続々と押し寄せてきています。テストに向けてリチャード三世を読み直していたところ、気になる単語を一つ見つけました。敵船が海に現れたという報告を受けて、リチャード三世が言い放ったセリフの中です。
STANLY: Richmond is on the seas.
KING RICHARD: There let him sink, White-liver’d runagate! What doth he there?
White-liveredです。最初は敵をけなしている単語ということしかわからなかったのですが、脚注に“white-liver’d runagate: cowardly renegade”と記載されていたので、すぐに理解することができました。念のため辞書でも調べてみました。以下定義です。
Merriam Webster: “pusillanimous, lily-livered”
『ジーニアス英和辞典』第5版(大修館):「臆病な、青ざめた、顔色に悪い」
またMerriam WebsterにはHistory and etymology for white-liveredとして“from the former belief that the choleric temperament depends on the body's producing large quantities of yellow bile”との表記がありました。これを見て去年受けていた授業で教えていただいた、4つの体液(blood, phlegm, yellow bile, black bile)と人間の気質の話を思い出しました。気になる方は下記のサイトを参照してみてください。https://www.nlm.nih.gov/exhibition/shakespeare/fourhumors.html
http://www.greekmedicine.net/b_p/Four_Humors.html
ちなみに『ジーニアス英和大辞典』(大修館)にはliveredで「[通例複合語で]…の肝臓[気質]を持った」を意味すると載っていました。
Shakespeareのクラスのテスト形態はpassage analysisとのこと。1割のワクワクと9割の不安といったところです。(ko-chi @ Calgary)