常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

subarachnoid hemorrhage 復習

伝統と生命、どちらを優先するべきか。やはり、守るべきものは命であるはずです。とっさに動き出した女性に対する対応が物議を醸しています。そんな相撲に関する記事より気になる言葉を見つけましたので、紹介します。

MAIZURU, Kyoto Prefecture--The Japan Sumo Association chairman has apologized after women who were trying to save the life of the mayor, who suddenly collapsed during a sumo event here on April 4, were ordered to leave the dohyo.

中略

Tatami was later taken to a hospital by ambulance and was conscious and talking, sources said. He was diagnosed as suffering from a subarachnoid hemorrhage. He is scheduled to undergo surgery and will remain hospitalized.

以下省略

http://www.asahi.com/ajw/articles/AJ201804050040.html

本日取り上げる言葉は、subarachnoid hemorrhage/ ˌsʌbəˈræknɔɪd ˈhɛm ər ɪdʒ/です。直前の”He was diagnosed-“から、病名であることはわかると思います。そこで『スーパーアンカー英和辞典』(第四版、学研教育出版)を引いてみましたが、言葉そのものは載っていなかったので、分解して考えてみることにしました。

はじめに、subarachnoidを考えます。同辞書には載っていなかったので、まずMerriam-Websterで調べてみたところ、” of, relating to, occurring, or situated under the arachnoid membrane”と記されており、arachnoid membrane (くも膜)周辺にあるものと定義されていました。言い換えると「くも膜下」になります。

次に、hemorrhageについて考えます。手持ちの辞書には「出血」、「[比喩的に](金・職などの)大量流出、大損失」あるいは動詞として、「(金・職)を急速に大量に失う」と記されていました。また、OEDで確認してみますと、血液という意味を表す“haima "と、破れるという意味を表す、” rhage “ から成っていると記されていました。したがって、subarachnoid hemorrhageは「蜘蛛膜下出血」を表すということがわかります。(WREN)