常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

ex- 復習

ロシアの元スパイ殺人未遂事件で使われた薬が、ロシアが開発したものと発覚し、イギリス政府はロシア外交官の国外退去を要請しています。(記事かぶりました)

Analysis / May’s response to ex-spy hit falls short of bothering Putin

LONDON (Reuters) — Prime Minister Theresa May’s response to Russia after a nerve agent attack on British soil is unlikely to trouble Kremlin chief Vladimir Putin unduly, despite the expression of outrage that greeted it in Moscow.

(以下省略)

http://the-japan-news.com/news/article/0004305439

今回取り上げるのは、見出しにあるex-spyです。接頭辞ex-は「〜外」というイメージがあります。『ジーニアス英日辞典』第4版(大修館)で調べると、「[名詞・形容詞につけて;ハイフンをつけて]前の、前…」とありました。「前の」という意味の英単語でformerが思い浮かびました。しかし、同じ意味でも使うニュアンスが違います。例をあげて説明します。
“ex-president”と“former-president”で比較してみましょう。どちらも「前大統領」という意味になりますが、前者の意味は「外へ追い出された、選ばれなかった」といったマイナスイメージがあります。なので、そうでない場合は後者の方が適切です。「元恋人、先夫[妻]」と言いたいときは、ex-を使うのが適当です。

この記事ではただ「前…」という意味で使われており、「元スパイ」という訳になります。(amphibian)