常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

lemon 復習

 “lemon” と聞くと果物のレモン、酸っぱくて爽やかな香りのする果物のレモンと普通思い浮かべますが、“lemon” には「不良品、欠陥品」といったニュアンスがあることを寡聞にして知りませんでした。
 ある人が初めてレモンを食べた時のことです。あの見た目から甘さを想定してかぶりついたその人は見た目からは考えられないレモンの酸っぱさに耐えられず、食べられずすぐさま捨ててしまったようです。転じて、「使いものにならない、期待はずれも甚だしい」と意味を伴い「不良品、欠陥品」と意訳されるようになったとされています。
 また、「不良品、中古品」は売り手は一般的にその良さや新品に劣らない点を熟知した上で顧客に提示していますが、買い手は、見た目で考えても新品と中古品の差があまりにもあるため前のめりになって中古品を買おうとする人は比較的少ないと考えられると思います。つまり、レモン農家の人はレモンの酸っぱさをもレモンを美味しく食べる要素であると充分熟知した上で消費者に届けようと尽力していますが、上の人のようにレモンの酸っぱさに嫌悪感を抱き受け取ってもらわなかったという「売り手と買い手にギャップがある」という観点からも “lemon” が「不良品、欠陥品」と意訳されることがわかると思います。
 ちなみにお馴染みの “mint” を使って「真新しい、ぴかぴかの、新品の」と表すことができることもわかりました。“mint” はギリシャ神話に出てくる聖霊 Mint からきていてそこから「綺麗な、新しい」という意味で使われるようになったとされています。(Hapidra)

lemon - 田邉祐司ゼミ 常時英心:言葉の森から

mint - 田邉祐司ゼミ 常時英心:言葉の森から

mint V. #3 - 田邉祐司ゼミ 常時英心:言葉の森から

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