常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

supper/dinner 復習

 今日のとある授業でとても興味深い話題があったのでご紹介します。
 みなさんは “dinner” という英語を何と訳すか問われたら「夕食」と答えるかもしれません。しかし、“dinner” は「昼食」と訳される場合があるそうです。また “supper” と聞くと「晩餐、夜食」といったように1日の最後にとる食事を指すと習ったと思いますが「夕食」と “dinner” の意義で表される場合があるそうなのです。
 “dinner” を英英辞典で引くと “the main meal of the day, usually the meal you eat in the evening but sometimes, in Britain, the meal eaten in the middle of the day” とあり、その日1日で大きな食事を指しています。一方 “supper” を英英辞典でみると “a main meal eaten in the evening” と説明がされていて、主に夜の食事を表しているとわかります。したがって昼食と夕食のどちらをメインにするかで意味が変わってくると、これらの定義から読み取れるといえるでしょう。
 昔の多くの人々は農業に従事していました。たいてい朝早くから夕方遅くまで作業を行うため、昼食の取る量はおのずと多くなり1日で一番大事な食事といえます。一方で夕食は、次の朝に備えるためであったりとても疲弊し早く寝たかったりするため軽食程度で済ませていました。つまり、「その日1日での大きな食事」というニュアンスを持つ “dinner” が「昼食」、「夜に食べる食事」という意義を持つ “supper” が「夕食」という意味で使われたそうです。
 ちなみにイギリス、ニュージランドの一部地域ではおやつに飲む紅茶 (“tea”) が1日のなかで最も大事な食事を表していたため その名残で今でも “tea” を「夕食」という意味で使われるそうです。(Hapidra)

high tea - 田邉祐司ゼミ 常時英心:言葉の森から

https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/supper

https://dictionary.cambridge.org/dictionary/english/dinner

http://1english.blog76.fc2.com/blog-entry-448.html