常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

sentence 復習

 筧千佐子被告は、京都の裁判員裁判で死刑判決を下されました。

KYOTO--The Kyoto District Court on Nov. 7 sentenced to death a woman dubbed the “black widow” after convicting her of murdering her elderly husband and two boyfriends with cyanide.

Chisako Kakehi, 70, was also found guilty of attempting to murder another elderly boyfriend.

http://www.asahi.com/sp/ajw/articles/AJ201711070047.html

気になった単語は“sentence”です。1番に思いつく意味は「文」ですが、本文では動詞として使われています。『ジーニアス英和辞典』(第五版、大修館)を参照すると、「(人)に判決を下す」とありました。よって本文は「女性に死刑の判決を下した」となりますね。しかし、少し気になるのが“sentenced to death a woman dubbed...”の語順です。この単語は他動詞であるので、通常では“to death”と“a woman”が逆だと思います。しかし、“a woman”の後を見ると、“dubbed”と過去分詞が続いています。“sentenced a woman to death”の語源で過去分詞を続けると“to death”が後ろ過ぎてしまうので、分かりやすくするために順番を逆にしたのだと考えられます。
“sentence”の語源は、ラテン語の“sententia”「考え方、意見」です。そこから、「文」という意味と「判決」という意味に発展していったのですね。
“sent” “sens”が含まれる単語は「意見」という意味が含ませている場合が多いです。“consensus” “assent”などはその例ですね。(Large Lake, Slave to English)