常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

proportional representation system 復習

 以前のブログで、「小選挙区制」という意味を表す “single seated constituency” を取り上げました。今回も選挙制度を表す“proportional representation system” を取り上げます。『ジーニアス英和辞典第5版』(大修館) によると、“proportional” は「〜に比例した」といった意味があり、“representation” は「代表者」という意義を持つことがいえます。したがって直訳すると、「ある値に比例した数値をもとに代表者を選定する」となり、意訳すると「比例代表制」という選挙制度のひとつを指すとわかります。
 「比例代表制」の意味をを改めてみると各政党の得票率に応じて議席配分する選挙制度を表すことがわかりました。 つまりある選挙区の一位と二位の得票数差が僅かなもので二位の候補者が票数で落選しても、二位の属する政党に対する有権者の支持率が高いと見なされると、二位の候補者も比例代表で当選という形になるということです。
 また、その選挙区の一位は地元で古くから人気がありその人物がどの政党にいようが無所属だろうと毎期当選していることがあるとします。しかし「比例代表制」を用いると、多くの選挙区で当選者を出す政党に属するその選挙区の候補者も比例で当選する場合があります。つまり、この制度には選挙の公平性を取っているという側面もあると言われています。
 今回の衆議院選挙では、立憲民主党の議員が比例代表制で当選をおさめていたことが印象的でした。日本の小選挙区制と比例代表制を併せ持った選挙制度に賛否はありますが、公平性を重視している制度ではないかと思いました。(Hapidra)

single-seat constituency 復習 - 田邉祐司ゼミ 常時英心:言葉の森から