常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

1月末...さよなら,ありがとう,W大

1月末となりましたが,学年度末の「山」はまだ4号目あたりでしょうか。明日からの入試月間を控え,これからもさらなる登りが待ち受けています。

そんな中,金曜日には早稲田大学大学院教育学研究科1年制修士課程の口頭試問がありました。現職の先生方に1年という短期間の修業年限で,2年制とまったく同じ単位数をとり,論文提出ののち,修士号を授与するという画期的な制度は今回で終了。

英国式のシステムをそのまま持ち込んだものですが,理念は別として,OECDの調査結果を見るまでもなく,今の日本の実情とはあわないと経営側が判断したのでしょう。残念の一言です。

有終の美を飾られたのは,群馬から通われたM先生。その論考は,群馬大学の英文学の修士をすでにお持ちとはいえ,英語教育学の2年制の修士と比べても遜色ない内容でした。『英語教育』かなにかのメディア媒体でご紹介したいくらいです。

彼女との1年はほとんどが論文作成に費やされ,英語力と指導力に使う時間はありませんでした。それでもご本人が研究を続けられるのならば,同県の中核教員になられることは間違いないのですが,あとは彼女の意思次第です。

閑話休題。ともかくもわたしの西早稲田行きはこれにてピリオド(正確には昨年度末には退職していたのですが,本年度はextendedした形で出講していました)。14年前に当時教授の東後 勝明先生から依頼され,非常勤講師ではなく客員教授として迎えていただき,学部〜大学院での授業を通して,岸本能武太の以降の英語教育の伝統,その本質にふれることができたのはなによりのことでした。

この間,傑出した学生にも出会い(その中には早稲田を出て,専修大大学院に進学してきた剛の者もいました。今はどうしているのかな),松坂 ヒロシ先生をはじめとするすぐれた研究者との交わりもできました。

もうすこし続けるようにと温かいお言葉をいただきましたが,本務校の職務が年々,激しさを増す中,早稲田への距離は遠くなりました。ありがとう,そしてさようなら早稲田大!(UG)

PS 西早稲田の体育館脇にある梅の木が小さな蕾をつけていました。