常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

at point blank range 復習

この事件に関してはすでに複数の投稿がありますが,26日、アメリバージニア州で地元テレビ局の記者とカメラマンが生放送中に銃撃され死亡するという事件が起き、全米に衝撃が広がっています。容疑者は事件の後警察に追い詰められて自殺してしまいました。その容疑者の住んでいた家の中の様子がビデオや写真に収められ、The Telegraghの記事に掲載されています。
The images, accompanied with testimony from a source familiar with the investigation into shooting, paint the most detailed picture yet to have emerged into the life of the former journalist who shot his two colleagues at point blank range on Wednesday morning.
http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/northamerica/usa/11827256/Virginia-shooting-Inside-the-home-of-gunman-Bryce-Williams-where-he-prepared-for-murder.html

取り上げるのは”at point blank range”です。”point blank”は以前Asahi Weeklyで見かけたことがあり、そのときには「率直に」という意味で使われていましたが今回は違うようです。『ジーニアス英和辞典第4版(大修館書店)』によると、”at point(-)blank range[distance]”の形で「至近〔直射〕距離で」という意味があることが分かりました。
LDOCEには”a gun fired point-blank is fired very close to the person or thing it is aimed at”と定義されており、銃が発砲されたときの距離を主に示していることが分かります。

この表現は的の中心の白点を意味するフランス語の”blanc”を起源とし、そのblankを確実に狙えることができる距離という意味で”point blank range”となったそうです。
生放送中に起きた今回の事件は実際に見ていた人にとっては本当にショッキングだったと思います。銃社会の怖さを改めて感じました。(bookmark)