常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

quilting bee 復習

ゴルゴ13』(リイド社)のポケットエディションの「タミルの虎」という巻の「パッチワークの蜜蜂たち」を読んでいるときに、quilting beeという表現に出会ったので、アップしたいと思います。過去に記事を書かれている方がいらっしゃったので、復習程度かもしれません。

調べるまでもありませんが、quilting beeとは、「⦅米⦆女性が集まっておしゃべりしながらキルト(quilt)を作るパーティー」(『アンカーコズミカ英和辞典』 学研教育出版)(--“four-winged stinging social insect collecting nectar and pollen and producing wax and honey; insect of similar type; busy worker ; *meeting for combined work or amusement; SPELLING-bee”COD) という意味でした。

ゴルゴ13』にあったキルトに関しての説明的記述には「アメリカ移民たちにとって、キルトは愛国心の象徴とも言える物であった。幌馬車に乗せられ開拓地の夜を包んだキルトたち・・・・・・人々はトウモロコシの皮をつめた薄い敷布団や、たった一枚の薄いキルトに身を包んで、凍るように冷たい開拓の日々を過ごした。その質素さは、当時植民地アメリカが、イギリスからの独立へ向けて意欲にあふれ、イギリスの支配に抵抗して、イギリス商品不買運動を行っていたためであった。すなわち『女性たちは布を作ることによって独立運動に参加していた』のである。その為に、貴重な布はキルトとして大切に使われ続けた。『キルト』はアメリカにとって愛国心の象徴であり、独立への願いを込めて縫い上げられていった物である。アメリカ独立の最初の旗も、1777年に最初の入植地であるポーツマスの娘たちがキルトで作ったものだと言われている。アメリカにとってキルトは、手芸という範疇を超えた、ピラミッドや万里の長城にも等しい歴史的な文化遺産である。故に、かつては名も無い女性が作ったベッドカバーに過ぎないキルトが、僅か数十年で骨董品価値を得、文化遺産として美術館に保存されて、高額で取引されている。(以下略)」とありました。

ゴルゴ13』シリーズを読んでみて、社会背景以外にも、英語(の常識)に関することも拾うことができる便利なツールであると思った次第でありました。(Kawada)

http://d.hatena.ne.jp/A30/20110607/1307441525

http://d.hatena.ne.jp/A30/20110102/1293934399