hoi polloi
アニメ「ルーニー・テューンズショー」の、「バッグスに夢中!」(原題:Members Only)という話から表現を拾います。ダフィーがバッグスに、自分たちがいる施設に入る条件について説明しているシーンからです。
ダフィーは、Oh, We let in the real hoi polloi.という風に説明しました。さて、気になるのが、面白い響きのhoi polloiです。
『アンカーコズミカ英和辞典』(学研教育出版)によりますと、ギリシャ語からきている表現で、「[the ~][複数扱い][通例軽べつして]大衆、ミーハーな人たち」(--“ordinary people : people who are not rich, famous, etc.” Merriam Webster Online)とありました。「ミーハー」という、つかみどころがなさそうな言葉が出て参りました。調べてみますと、「流行などに熱中しやすい人たち。程度の低いことに夢中になっている女の子を軽蔑して言う言葉」(語源由来辞典)とあり、語源は、昭和の女の子の代表的名前の頭文字から来ているという説が有力であります。諸説あるようですが、この説が一番有力であるそうです。私は「ミーハー」という語が最近の言葉であると思い込んでいました。ですので、語源を調べてみて(本当かどうかはさておき)、昭和時代の文化が背景にある言葉であるということに驚いた次第です。こういう何気ない、他愛もない言葉にでも、言語の面白さが潜んでいることを改めて実感いたしました。
語義の日本語の方だけ語源を調べただけでは物足りませんので、『英語語源辞典』(研究社)を用いて、語源を調べさせていただきます。調べると、hoi-は英語のtheと同じ、polloiはpolyglotのpolyと同じであると出て参りました。
字幕では、「チョー普通な人」となっていました。全体を(ダフィー的に)訳すと、「ここに入れるのは、チョー普通な人だぜ」となると考えます。(Kawada)