常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

reverberatory furnace

先日、静岡県伊豆の国市にある韮山反射炉に彼と行って参りました。7月の初めに明治日本の産業革命遺産という名目で世界遺産に登録された23の遺産のうちの一つです。

反射炉とは大砲などを鋳造するための溶解炉です。鉄を溶かすためには千数百度もの温度が必要ですが、炉内の天井をお椀を逆さにしたような形にすることで、炎と熱が反射して一点に集中させることができ、それほどの高温状態を作り出すことができたのです。そこから反射炉という名前がついています。

さて、この反射炉ですが現地で配られている資料によりますと、英語では”Reverberatory Furnaces”と表現するそうです。韮山反射炉は溶解炉が4つあるため複数形になっています。
ジーニアス英和辞典第4版(大修館書店)』によりますと、”reverberate”には「<光•熱などが>反射する、屈折する」という意味があり、”a reverberating furnace”も同様に「反射炉」を意味するようです。

オンラインの英英辞書を見る限りでは、”reverberatory”という語は載っていなく、”reverberate”で調べてみても「<光や熱などが>反射する」という意味が書かれていないことから、この語彙はその意味では使われる頻度が少なく、”reverberatory furnace”を表すときに主に使われる語彙ではないかと考えました。(bookmark)