常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

deltoid

7月18日に買ったスポーツ新聞に、「三角筋」という語がありました。その語を見て、英語で何というか気になったところであります。自分の予想は、triangleが入っているであろうという予想でしたが、大きく外れました。調べてみると、deltoidという語が載っていました。
リーダーズ英和辞典』第3版(研究社)には、形容詞で「デルタ字(Δ)状の;三角形の;三角洲状の、三角筋の」とあり、名詞で「三角筋」という意味で載っていました。私はデルタというギリシャ文字を、高校の数学の教科書で初めて知りました。その時から今までは、「デルタ=三角形」というような公式が頭の中に出来上がっていませんでした。これからはそういう結び付け方をしていきます。
『英語語源辞典』(研究社)によりますと、deltaと-oidに分解できます。同語源辞典によりますと、-oidは「…のような(物)、…状の(物)、…質の(物)、…類似の(物)などの意の形容詞・名詞を作る」とあり、具体例として、Mongoloidが挙がっていました。
話は変わりますが、同語源辞典のdeltaの項の記述に、「◇ナイルの三角洲にこの語を用いたのはHerodotus、インダス川の三角洲に用いたのはStraboといわれる」とありました。世界史で何となく学んだヘロドトスについての知識が深まりました。(Kawada)