常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

trickle

今夏、アメリカの擁する50州全てで同性婚を認めるか否か、連邦最高裁判所がその判決を下す見通しです。判決により同性婚が認められた場合、同性婚を認めている36州に加え、現在議論している1州、そして法律で禁じている13州がそれぞれの州法を覆し、同性婚を公認することとなります。

The New York Timesでは、この件を取り上げるにあたり、“Gay Marriage State by State: A Trickle Became a Torrent”というタイトルで記事を執筆しています。 Genius 第三版には”trickle”は「細流、したたり、しずく」、”torrent”は「激流、急流、土砂降り」とあります。
十年前までは殆ど認められていなかった同性婚が、少しずつ認められていき、そして今夏ついに50州全てで公認される可能性を帯びるまでに至りました。その変遷の様子を描くにあたり、この二つの単語のチョイスはなるほど的確なものなのだと感心してしまいます。また、この事を取り上げたハフフィンポストの記事によると、裁決は6月末に予定されているとのことです。世紀の判決の行く末は多くの人が注目するところとなるでしょう。

ブログの過去ログを参照したところ、”torrent”には派生語”torrential”を、動詞としての”trickle”を用いた表現等がありましたので、下に記しておきます。

torrential
http://d.hatena.ne.jp/A30/20140907/1410053148
http://d.hatena.ne.jp/A30/20140503/1399077602

trickle
http://d.hatena.ne.jp/A30/20130215/1360914602
http://d.hatena.ne.jp/A30/20130215/1360914602

http://www.nytimes.com/interactive/2015/03/04/us/gay-marriage-state-by-state.html

http://www.huffingtonpost.jp/2015/01/16/supreme-court-gay-marriage_n_6491140.html