常時英心:言葉の森から 1.0

約10年間,はてなダイアリーで英語表現の落穂拾いを行ってきました。現在はAmeba Blogに2.0を開設し,継続中です。こちらはしばらくアーカイブとして維持します。

小学校英語教育学会 感想

7月26日に関東学院大学で行われた小学校英語教育学会に参加させていただきました。今回の学会は全国規模で、小学校現場で教員をされている方から大学の教授まで幅広く多くの先生方がお集まりになられました。我々ゼミ生以外にも学生はいたのかもしれませんが、見渡す限り先生方で力不足な学生である自分には場違いなのではないだろうかと思うこともありました。このように大きな学会での多くの研究発表や講演、そして場の空気にすら感銘を受けました。このような機会を設けてくださったUG先生、本当にありがとうございました。
 我々の世代では小学校で英語の授業を行っていた公立小学校は稀であり、実際に私の母校ではALTの先生が数カ月に一度訪問したときや総合的な学習で地元のボランティアの方が英語を教えにいらしてくださったときのみで、具体的な回数は覚えていません。しかし小学生のときに聴いた英語の歌やリズム、フレーズは今でもしっかりと覚えており、中学校で必修科目として初めて英語を本格的に学習する際にも非常に役に立ちました(とくに月や曜日の並びを歌にしたものなどです)。自分自身の経験から、小学校の時に歌やリズムなど遊びの要素があるものを自然に取り入れることによって後の文法や発音、英語を話すリズムを習得する際に大きな影響をもたらすものであると感じました。
 今回の学会では、小学校の英語の授業でうたあそびの活動をしたり、綺麗に韻をふんでいる絵本のフレーズをリズミカルに読んだりする音声を軸にした英語指導を推奨されている内容の発表や、音素認識能力と音韻認識能力を高めるための徹底した音声教育など音声に関する発表を多く拝聴させていただきました。また、現場で授業されている先生の授業の映像も拝見させていただく発表等もあり、現場の先生が児童たちの英語力を高めるために意図的に行っていること等も聴くことができ、とても勉強になりました。
 最後の文部科学省初等中等教育局からきてくださった方の講演では、現在でもなお議論が続いている小学校から高校までの英語教育についての問題についてお話をされ、教職に携わろうとしている自分にとってとても興味深く感じ、また勉強不足を思い知らされる場面も少なくはありませんでした。これからの英語教育を動かす方々の講演を聴くことができ、とても貴重な経験ができたと思います。
 今回の学会では教職を目指すものとして多くのものを拝聴し、学び、そして自分の現状に気づき、多くのことが学べたと感じています。そしてこのような貴重な機会に見て聴いて感じ得たものを今後の勉強にどのように活かすかが自分にとって一番重要であると思っています。せっかくの経験を無駄にしないように勉強に励みたいと思います。(Inaho)